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【児発・放デイ】令和6年4月からの個別支援計画作成のポイント 5領域の支援を含めた記載例に沿って解説

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令和6年度に行われた報酬改定で多くの変更点がありました。

障害児支援においては児童発達支援ガイドラインに基づく5領域の支援をすべて含めた複合的な支援の提供が基本となったことも、その1つと言えます。

より多くの支援が求められることになったことで、こども家庭庁は5月に「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定に伴う個別支援計画作成にあたっての留意点及び記載例について」を事務連絡として出しています。

この記事ではその内容にそって、令和6年度からの個別支援計画にどのような内容や視点が必要なのかを解説します。

個別支援計画作成の大切なポイントについて↓こちらで解説しています。合わせてご覧ください。

児童発達支援ガイドラインの解説において、個別支援計画の作成の手順について解説しています。合わせてご覧ください。

出典:【別紙3】個別支援計画(参考記載例)

こちらはこども家庭庁から出されている個別支援計画の参考記載例です。

出典:【別紙2】個別支援計画の記載のポイント 参考様式版

こちらは個別支援計画の記載のポイントを様式に落とし込んだものになっております。

赤字で沢山記載されています。

ここからは個別支援計画の記載のポイントの内容について、出来るだけかみ砕きながら解説させていただきます。

個別支援計画作成にあたって全体に関係する大切にすべきポイント3つをご紹介します。

大前提として個別支援計画の作成は

▶こどもの意思の尊重(年齢や発達の程度に応じて)

▶こどもの最善の利益の優先考慮

これらの視点を踏まえて作ることが重要です。

また、5領域の視点を含めた支援は、個人のニーズやアセスメントに沿ったオーダーメイドの支援であることが大切です。

ただ単に5領域に対応する支援をあてはめただけの計画にならないように注意が必要です。

個別支援計画を基にした支援はPDCAサイクルの流れで行われます。

アセスメント→計画作成→支援の実施→モニタリング

目標が達成されていても、されていなくてもモニタリングを行ってより良い支援に改善していくことが必要です。

つまり、長期間同じ目標や支援内容になるということはあり得ないということです。

1年間を目途(それ以上の期間でも可)に以下の観点を踏まえて記載します。

  • 障害児支援利用計画(サービス等利用計画)等で求められている事業所の役割
  • 家庭や学校などを含めた生活や育ちの視点
  • 同年代のこどもとの仲間づくりなどインクルージョンの視点
  • PDCAサイクルによる支援の適切な提供の視点

長期~1年程度で目指す目標を設定

短期~6ヵ月程度で目指す目標を設定

※総合的な支援の方針→長期目標→短期目標の流れを大切に

「本人支援」・「家族支援」・「移行支援」

上記3つは個別支援計画に必ず記載が必要

「地域支援・地域連携」は必要に応じて記載してOKです。

こどもの将来を見据えた上でアセスメントに基づき、本人への支援を5領域との関連性を含めて記載。

5領域は5つの領域全ての関連を記載します。

必ず5つの欄を設けなければならないということではなく、各領域の関連性を必ず記載してくださいということです。

保育所や他児発等を合わせて利用をしている場合、自分の事業所の役割分担を踏まえて支援内容を記載することが大切です。
5領域については↓こちらで解説しています。合わせてご覧ください。

親子関係や家庭の在り方はこどもの成長や発達の基盤となります。

こどもの生活全体を支援する視点が大切です。

家族支援の例

  • ペアレントトレーニング
  • 保護者同士の交流の機会
  • 子育てや障害等に関する情報の提供 等

まずは、支援の中に「移行という視点」を取り入れることが大切です。こどもや家族の希望を聞きながら、こどもの可能性を広げる支援が求められます。

もちろん移行支援といってもすぐに児童通所支援以外に保育園や幼稚園に移行させることを目的とするわけではありません。

将来的にこどもが他のこどもとつながりながら生活できるよう、長期的な視点を持った支援が必要です。

移行支援の例

  • 移行先との連携(調整、共有、受け入れ態勢づくりの協力など)
  • 進路や移行先の選択について相談援助及び移行準備のための支援
  • 保育所や学校等と一貫した支援のための情報共有、支援内容のすり合わせ 等

なお、「本人支援」や「家族支援」の内容に「移行支援」が含まれる場合は項目の欄は分けずに本人支援や家族支援と移行支援を並べて記入してOK
移行支援については↓こちらで解説しています。合わせてご覧ください。

こどもと家族を中心にして、関係機関がその周りを取り囲みながら支援するイメージです。

あくまで個別支援計画なので、事業所と関係機関の連携ということではなく、対象のこどもと家庭に関する地域支援・連携を記載します。

地域支援・地域連携の例

  • こどもが通う保育所や学校との連携
  • こどもが利用する障害福祉事業所や相談支援事業所との連携
  • こどもを担当する保健師や、医療機関との情報連携  等

※移行支援の取組として記載している場合は、再度記入する必要は無し。

支援機関終了時に到達できていると考える「こどもや家族の状況」を具体的に記載します。

こどもや家族の意向はもちろんだが、アセスメントの結果も踏まえた目標設定が必要になります。

目標の主語は「こども本人や家族」が基本

しかし移行支援や地域支援については主語が事業所や関係機関にもなり得るので柔軟な検討が必要です。

支援目標を達成するために、事業所においてどのような支援を行うかを具体的に記載します。

「本人支援」は具体的に設定した支援内容と5領域との関連性を記載する必要があります。(関連する領域が複数ある場合はすべて記載)

「家族支援」や「移行支援」、「地域支援・地域連携」については5領域との関連性の記載は不要です。

個別支援計画は6ヵ月ごとの見直しが必要ですので、達成時期は最長でも6ヵ月になります。

6ヵ月はあくまでも最長の場合なので、それよりも短い期間で目標設定を考えることも大切です。

支援を担当する担当者の使命や職種を記載します。

関係機関との連携の場合は、連携先の具体的な機関名を書きます。

支援内容が加算の算定を予定している場合は、その加算名や頻度を記載します。

専門的支援実施加算など、個別支援計画とは別に計画を作成する必要がある加算についても個別支援計画との関連性を記載することが必要です。

その他何か補足的内容があれば記載します。

こどもや家族の希望を聞きながら「本人支援」の優先順位を設定します。

「家族支援」「移行支援」「地域支援・地域連携」については優先順位の記載は不要です。

数字だけでなく〇や◎などで示してもOK。

優先度を付けられない場合は空欄でも、同じ数字でもOK。

こども家庭庁から出された個別支援計画の、記載のポイントと参考記載例について解説しました。

こどもと家族への質の高い支援のために、児童発達支援や放課後等デイサービス等にはおおくのことが求められています。

個別支援計画は、質の高い支援提供に欠かせないツールです。

個別支援計画の作成について理解を深め、目の前のこどもと家族に合ったオーダーメイドの支援計画を作成いただければと思います。

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