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児発管&サビ管向け 「統一した支援」のための6つのプロセス

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スタッフがそれぞれで違う支援をしてしまっている。

統一した支援って実際どうしたらいいの?

支援をしている中で、こんな悩みはありませんか?

障害がある方の支援には「統一した支援」が不可欠です。

統一した支援が出来ていないと、支援する側も支援を受ける側も困ってしまう状況になりかねません。

この記事では、統一した支援が必要な理由と実現するための手順を解説させていただきます。

統一した支援のための6つのプロセス

①統一した支援が必要な理由をスタッフと共有

②支援をする上でポイントとなる状態の確認と整理

③アセスメント

④支援方法の明確化 

⑤記録を取る

⑥記録から分析して修正

6つのプロセスについて、1つずつ解説させていただきます。

尚、個別支援計画の作成まで含めると膨大になってしまいますので、個別支援計画はすでに作成されているという前提があった上で話を進めさせていただきます。

①統一した支援が必要な理由をスタッフと共有

まず最初に「統一した支援」が必要な理由を共有します。

スタッフみんなに理由を理解してもらうことで、取り組みがしやすくなります。

誰でも理由を説明されずに「やれ!」と言われるより、きちんと説明を受けて取り組みの理由を理解した方が、モチベーションは上がりますよね。

統一した支援が必要な理由は、一言で言うと支援を受ける方が混乱するからです。

例えば、私たちの職場で置き換えて考えてみてください。

皆さんは新入社員で先輩から指示を受ける立場だとします。

仕事についてA先輩からは「〇〇でいいよ」という指示があり、また別の場面でB先輩からは「△△してください」と言われたらどうでしょう?

どっちなの?と思って混乱してしまいますよね。

定型発達といわれる多数派の私たちでもそうなのですから、自閉スペクトラム症などコミュニケーションに難しさがある方にとってその影響は、はかり知れません。

日々どうしたらいいかわからないことも多く、不安の中で生活している中、スタッフによって言われることが違っていたら間違いなく混乱します。

支援をしているのに、支援を受ける側を混乱させていたら本末転倒ですよね。

そもそも明確な根拠もなく、スタッフそれぞれの思いで行っているような行為は、「支援」とは呼べません。

②支援をする上でポイントとなる状態の確認と整理

個別支援計画は作成されていますが、計画には記入しきれない活動や生活における支援のポイントがあると思います。

例えば、

・活動の切り替えが難しい

・外出の要求が多い

・特定の人に対してこだわりが強い etc…

スタッフもどう対応していいか迷うことなどもあると思いますが、スタッフが困る=支援を受ける側も困っているということです。

支援をするうえでポイントとなるべき行動や場面を確認して整理しましょう。

支援の全体的な方向性→個別支援計画

特定の行動や場面における支援→手順書or行動支援計画書

上記のような整理が必要です。

全体的な個別支援計画では細かい行動面まで記入することは難しいので、特定の行動や場面にフォーカスして考えるのが手順書や行動支援計画書です。

この2つが合わさって統一した支援につながります。

もちろん個別支援計画だけで統一した支援ができないというわけではありませんが、細かい場面での対応等も考えると足りない面もあるかと思います。

③アセスメント

支援を考える際には必ずアセスメントに立ち返るのが鉄則です。

どんな支援もアセスメントという本人を知ることからスタートするからです。

適切な支援には適切なアセスメントが欠かせません。

支援するうえでポイントとなる行動や場面に対して、アセスメントから関係すると思われることを抽出して考えます。

またアセスメントは、「個人の特性」についてだけでなく「環境面」についても洗い出すことが必要です。

特性と環境がミスマッチを起こして、不安定な行動につながるからです。

例えば「作業の終わりの切り替えができない」という支援のポイントに対して考えてみます。

例なのでかなり省略して記載しています。本当はもっとたくさん出てくると思います。

この時に多くの情報が出されているかどうかで、適切な支援ができるかどうかが決まります。

何度も言いますが、適切な支援には適切なアセスメントが欠かせません。

④支援方法の明確化 

行動や場面にフォーカスしてアセスメントも整理出来たら、具体的な支援の方法を検討します。

アセスメントをもとに、「活動の終わりの切り替えができない」という場面においてどういう原因が推測されるかを検討し、その推測をもとに支援方法をなるべく多くのスタッフで検討します。

といった感じで考えられます。

本来はもっと具体的に、時間を提示する方法や構造化の方法などを決めていきますが、細かくなりすぎるので支援の方向性だけを示しています。

それを具体的にわかりやすくスタッフに伝達するツールが手順書や行動支援計画です。

参考様式 枚方市視程障害福祉サービス事業関連モデル様式集 行動障害を有する者への支援に係るアセスメントシート

他にもいろいろな様式がありますので、是非自分たちにあった様式を探したりオリジナルで作成してみてください。

⑤記録を取る

目的や期間を明確にする

記録を取る際に最も大切なのが、「何のために記録を取るかということを明確にすること」です。

いろいろなことを知りたいからと言って、記録にいろいろな要素を詰め込んでしまうと結局知りたかったことを知ることができずに終わってしまうということもあります。

記録をもとに分析をして次につなげるためのものですので、分析しやすいことを第一に考えましょう。

・切り上げできた頻度

・作業時間

・作業量

・周りの環境と作業時間の関係 etc…

出来れば目的を1~2つに絞って記録を取ることで、振り返りがしやすくなります。

また、期間を明確に決めることも大切です。

「とりあえず」みたいに期間があいまいなまま記録をお願いすると、スタッフも不安になったり、意欲が低下してしまったりします。

1ヶ月など明確な期間を決めて、振り返りも含めスケジュールを立てましょう。

記録を継続するために必要なこと

記録は決められた期間継続することで、分析するための材料となります。

多くの情報を得たいという気持ちが強く、細かい記録を求めてしまうと手間が増えて継続することが難しくなる場合もあります。

ただでさえ忙しい業務の中で、新しい記録をとっていくわけですから効率性も重視しましょう。

例えば、これまで記録していた様式にプラスするとか、現在の業務の流れの中にうまく入れて手間を減らす工夫が必要です。 

⑥記録から分析して修正

支援の流れはPDCAサイクルで考えます。

アセスメントを基に組み立てた支援を、記録をもとに分析します。

記録から、支援が適していると判断できれば継続。

本人にうまく支援がマッチしていないと思ったら、再構築を行います。

これらの検討の際にも出来るだけ多くのスタッフに関わってもらうことも必要です。

幅広い意見がもらえるのはもちろんですし、自分たちが検討に参加した内容であれば、より支援内容についても責任を持って取り組んでくれるようになります。

支援は試行錯誤の繰り返しです。支援を受ける側のことを考えることはもちろんですが、やってみないとわからないことも多いです。

うまくいかなければ修正すれば良いという前向きな気持ちで支援に取り組むことも大切です。

慎重になりすぎて、実際の取り組みになかなか進めないということは避けたいですね。

逆に、支援が適していると判断されたとしても状況は変化するものです。その支援方法に満足せず常に修正が必要かどうかを考えることが必要です。

まとめ

統一した支援のための6つのプロセスを解説させていただきました。

支援を受ける方へ行う支援は事業所やチームで統一されることが不可欠です。

改めて自分たちの事業所の支援を見つめなおしてみて、統一した支援ができていないと感じた方は

ぜひこの6つのプロセスを実施していただければと思います。

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