自閉スペクトラム症などの発達障害の方は言語コミュニケーションが苦手な場合も多いです。そういった時に活用しやすいのがカードです。
絵カード、写真カード、文字のカードいろいろありますが、今回はスマホのアプリで簡単にコミュニケーションカードが利用できるアプリを紹介したいと思います。
今回ご紹介するアプリは
えこみゅパンフレット https://app.litalico.com/pdf/cardtalk.pdf
実際に使ってみて感じた、いいねポイント、もうちょっと・・・ポイントをお知らせしたいと思います。
いいね👍ポイント
カードを作る手間が省ける
仕事でも作りますが、僕の子どもも発達障害を持っているので、自宅でスケジュール用とかのカードを活用したりしていましたんですが、カードを作るのってけっこう手間でした。(僕がパソコンスキルがあまりないのも原因ですが)
- 写真や絵を取り込んで、文字を入れてパソコンでカードを作成。印刷
- 印刷したものをハサミで切る
- 切ったカードを並べてラミネートする。
- ラミネートしたものを大きさを合わせて切る。(角が尖らないように丸く切るのも大事)
- 用途によっては裏面にマジックテープを貼って、使いやすくする。
これらの工程が必要になります。更にそれを何種類も・・・何枚も・・・。
しかしスマホやタブレットでこのアプリを使えば、カードの作成はしなくてもOK。
今の子どもたちは本当にタブレットやスマホを触る機会も多く、大人より早く覚えるので活用もしやすいと思います。
カードの種類が豊富
最初に用意されているのがイラストと文字のカードですが、種類が豊富にあります。
カードはカテゴリに分かれていて、「どうぐ」や「のりもの」、「からだ」「きもち」など色々あるのですが、例えば、「どうぐ」のカードは34枚。「たべもの」カードは24枚あり、すべて合わせると約200枚。試しに使ってみるには十分な量があると思います。絵も柔らかく優しい感じなのもgoodです。
デッキを使ってカードを限定できる
先程ご紹介したように、カードは豊富にありますが、使う人によってはカードが多すぎると混乱してしまったり、選べないこともあります。そういったときにはデッキの中に限られたカードだけを入れて、それだけが表示されるように設定することも出来ます。
必要なカードだけを表示することで、迷わずに選びやすくできるんですね。すごく考えられていると思います。
読み上げ機能がついている
カードを選んで、再生ボタン▶を押すと、カードの単語を読み上げてくれます。人に伝えるときには、選んだカードを見せるだけでも伝わりますが、読み上げてくれることでさらに伝わりやすくなりますね。
オリジナルカードを作れる
コミュニケーションとして使うカードは、使う人に合わせて作る必要があります。いくらカードを作っても使う人が理解できなければ意味がないですよね。
もともと用意されているカードもイラストとひらがなで、多くの方に理解しやすくなっていると思いますが、やはり「このカードがほしいのに」とか「写真のほうが伝わりやすい」とか個人差がありますよね。
そんなときにこのアプリはオリジナルのカードを作れるんです。写真を撮って、読み上げ用の声を録音して、表示する文字を打ち込めば、あっという間にカードが出来ます。
「おとうさん」とか「おかあさん」とか家族のカードがイラストで用意されていますが、家族の写真にすることで、わかりやすさがUP!することも多いと思います。
もうちょっと・・・ポイント
このような機能が無料で使えるという、とてもいいアプリなのですが、僕から見たもうちょっと・・・というポイントも少しご紹介します。
メニュー画面の開き方
アプリ画面の右上に3つの丸が縦に並んでいる、メニュー画面を開くところがあるのですが、それは長押しじゃないと開かないんですよね。おそらく、使う子どもが勝手にカードの表示設定とか変えられないように工夫をされている思うのですが、少し工夫が中途半端かな?と思います。そのボタンを気にして押してしまう子供だったら、長押ししたら開くことはすぐに理解すると思います(長押ししている間、親切に円グラフのようなゲージが動いてくれるので特に)。
設定を変更できないようにするなら、もっとパスワード設定を入れるなりしても良かったかもしれないと思いました。
データ引き継ぎが出来ない
アカウント設定などしなくてもすぐアプリが使えるので、とても気軽に始められて便利なのですが、そのため、オリジナルで作ったカードなどの情報は共有できません。
オリジナルカードを作ったスマホ・タブレットでしか、表示できないんですね
例えばスマホで使っていたけど、故障して機種を変更したという時に、今まで作っていたオリジナルカードは全て作り直す必要があります。
たくさん作っていたら、ショックですね・・・
まとめ
実際に僕が少し使ってみた中で、感じたいいねポイントともうちょっと・・・ポイントをご紹介しました。全体的に良く出来ているアプリだと感じました。多くのカードを持ち歩く必要もないし、オリジナルのカードも作れるし、十分に試す価値はあるのではないかと思います。
障害を持った方にとって、まだまだ生きにくい社会だと思いますが、こういったITを多く活用していくことによって、少しでも安心して生きていける社会になったらいいなと思います。
ITにはそれだけの可能性があると思います。新しいことにどんどんチャレンジしていきましょう。