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データで見る障害児入所施設 入所年齢・在所年数・家族との交流などの現状をご紹介

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障害児通所施設である、児童発達支援や放課後等デイサービスは事業所数が増え続けています。

身近に事業所も増えてきて、「児童発達支援はこんな場所」「放課後等デイサービスはこんな支援をする場所」といった理解は広がってきていると思います。

一方、障害児入所施設にはどんなイメージをお持ちでしょうか?

生活場所であり子どもを保護する役割もある施設なので、情報の出しにくさもありマイナスなイメージが先行してしまうこともあるかもしれません。

この記事では障害児支援に携わっている方や、障害児入所施設の利用を考えている方に向けて厚生労働省から令和2年1月に出された児童養護施設入所児童等調査の概要 (平成30年2月1日現在)の内容をご紹介します。

障害児入所施設について理解を深める機会になれば幸いです。

尚、障害児入所施設についての基本的な情報はこちらでご紹介していますのでご覧ください。

1.調査概要

この調査に回答した施設は全部で429施設

その内訳としては

福祉型が255施設

医療型が174施設

となっています。

しょーなり
しょーなり

 医療型は福祉サービスに合わせて治療が必要な子どもが入所する施設です。

2.入所時の年齢

出典:児童養護施設入所児童等調査の概要 (平成 30 年 2 月 1 日現在)厚生労働省子ども家庭局 厚生労働省社会援護局障害保健福祉部 令和 2 年 1 月

施設に入所した年齢で最も多いのは6歳となっており、小学校入学に合わせての入所が多いですね。

その他にも、12歳15歳での入所も比較的割合が高くなっており、中学校や高校など新しい進路に進む時に入所することがわかります。

子どもにとって就学や中高への進学は大きな変化のタイミングであり、それに合わせて生活場所も変化することは、僕が関わったケースでも多く見られました。

3.在所期間

出典:児童養護施設入所児童等調査の概要 (平成 30 年 2 月 1 日現在)厚生労働省子ども家庭局 厚生労働省社会援護局障害保健福祉部 令和 2 年 1 月

こちらは施設にどのくらいの期間入所していたかのデータになります。

1年未満が最も多く1年未満~4年未満までを足すと、全体の50%を超えています。

基本的には年数が伸びるにつれて、数値は下がっていきますが11年以上からはまた数値が少し上昇しています。

11年~12年以上を足して見ると約10%です。

就学のタイミングや未就学時に入所して、高校卒業まで入所するといったケースも決して珍しくないことがわかります。

4.支援上留意している点

出典:児童養護施設入所児童等調査の概要 (平成 30 年 2 月 1 日現在)厚生労働省子ども家庭局 厚生労働省社会援護局障害保健福祉部 令和 2 年 1 月

こちらは入所施設において、特に支援上留意している点です。

最も多いのは「基本的な生活習慣」、その次に「精神的・情緒的な安定」となっています。

基本的な生活習慣は入所施設の代表的な支援と言えると思います。

放デイ等の通所や、居宅介護のピンポイントの支援では生活習慣を整えたり身につけることは難しいことも多いです。

生活する場所だからこそ生活習慣への支援が出来るという強みがあります。

また、支援する目的は「施設の中で落ち着いて過ごすこと」ではありません。

子ども達には多くの可能性があります。

施設を出る時、そして施設を出た後にいろいろな選択肢から選択できるよう将来を考えた支援が重要です。

もちろん施設での落ち着いた生活が将来につながっていくということは事実ですが、「今だけを見た支援」ではなく、「将来を見据えた今の支援」が必要ということです。

5.虐待について

出典:児童養護施設入所児童等調査の概要 (平成 30 年 2 月 1 日現在)厚生労働省子ども家庭局 厚生労働省社会援護局障害保健福祉部 令和 2 年 1 月

被虐待経験とその虐待の種類についてです。

入所している児童のうち、虐待経験があるのは37.7%。

このデータは平成30年のデータですが、令和2年の児童虐待件数は全国で20万件を超え過去最多となっています。

虐待経験は子どもの成長発達に大きな影響を与えます。

家庭で築くことが難しかった大人との信頼関係を築いていくことも、施設の大きな役割の1つです。

6.保護者の状況と家族との交流

出典:児童養護施設入所児童等調査の概要 (平成 30 年 2 月 1 日現在)厚生労働省子ども家庭局 厚生労働省社会援護局障害保健福祉部 令和 2 年 1 月
出典:児童養護施設入所児童等調査の概要 (平成 30 年 2 月 1 日現在)厚生労働省子ども家庭局 厚生労働省社会援護局障害保健福祉部 令和 2 年 1 月
出典:児童養護施設入所児童等調査の概要 (平成 30 年 2 月 1 日現在)厚生労働省子ども家庭局 厚生労働省社会援護局障害保健福祉部 令和 2 年 1 月

保護者と家庭の状況についてのデータです。

保護者は実の父母がいる子どもが約半数。

交流は面会と一時帰宅がそれぞれ30%超の数値になっています。

一時帰宅をする場合は、毎月帰る子どもが44%、年2~11回が49%となっています。

入所すると家庭では子どもがいない生活が当たり前になってしまうことで、家庭に子どもの居場所が無くなってしまうことがあります。

やむを得ない事情で入所しているだけで、家庭を安定させて在宅に戻ることを考えると帰宅は非常に大切な機会です。

子どもが施設に入所をして違う環境で頑張っている間に、子どもが望む環境で生活できるよう周りの支援者が連携して支援体制を整えていくことが必要です。

しょーなり
しょーなり

虐待ケースの場合は、帰宅や面会を制限しているケースや児童相談所が立ち会っての面会などのケースもあります。

まとめ

障害児入所施設のいろいろなデータをご紹介させていただきました。

施設に持っていたイメージとの違いはあったでしょうか?

入所施設というと暗く閉ざされて、一度入ったら出れないようなイメージがあるかもしれませんが、障害児サービスの1つの形です。

障害児入所施設も、施設機能を活かして地域の児童福祉の拠点となることが求められています。

正しく理解して適切に利用して、家庭の安心や子どもの成長につなげましょう。

障害児入所施設の一日の流れはこちら↓でご紹介していますのでご覧ください。

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