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ヤングケアラー支援マニュアルをわかりやすく解説 支援のために多機関・多職種連携の必要性を理解しよう

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コンセプト
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厚労省令和3年度子ども・子育て支援推進調査研究事業をうけ、有限責任監査法人トーマツが「他機関連携によるヤングケアラーへの支援の在り方に関する調査研究」を実施しました。

この事業の中で、アンケート調査等の活動や有識者による委員会での検討を経て「多機関・多職種連携によるヤングケアラー支援マニュアル~ケアを担う子供を地域で支えるために~」(以下 マニュアル)が作成されました。

このマニュアルには支援のポイントや支援の基盤づくりが記載されています。

アセスメントシートなどの付録も含め92ページのマニュアルですが、今回はこのマニュアルをわかりやすくポイントを絞って解説します。

是非この記事でマニュアルのポイントを押さえていただき、支援の必要性や支援方法についてもご理解いただければと思います。

この記事で学べること

・連携した支援の必要性

・支援のポイント

・関係機関とその役割

ヤングケアラーについての説明は割愛させていただきますので、ヤングケアラーについて知りたい方はこちら↓をご覧ください

1.はじめに

マニュアルの中で本題に入る前にそれぞれの立場へ向けたメッセージが示されています。

学校関係の皆様へ

学校関係の皆様は、子どもと日ごろ接する時間が長いということもありヤングケアラーに気づきやすい立場と言えます。普段接している子どもたちの中にヤングケアラーがいる可能性があるということを理解することが大切です。

保健・福祉・医療分野の皆様へ

ヤングケアラーの中には家族に代わり介護や介助を担わざるを得ず子どもらしい生活を送れない子どももいます。少しアンテナを広げて、支援を行う対象者の家族にヤングケアラーがいるかもしれないという意識をもっていただければと思います。

地域の皆様へ

ヤングケアラーやその家族と接する地域の皆様は行政や支援事業所の支援者より身近な存在と言えます。子どもの変化など気になることがあれば是非行政等にご相談ください。

自身がヤングケアラーである、もしくはその可能性があると感じている方、そのご家族の皆様へ

家庭内での役割を子どもが担うことで家族の絆を深めるなど良い側面がある一方、過度な負担が続くと子ども自身の心身の健康や教育に影響が出てしまうことがあります。

家族だけでなく、外部サービスなどの活用で負担が軽減される可能性もあります。

2.ヤングケアラーをより良く理解するためのヒント

出典:多機関・多職種連携によるヤングケアラー支援マニュアル~ケアを担う子供を地域で支えるために~

ヤングケアラーを支援をするためには、ヤングケアラーについて理解をすることが必要です。

ヤングケアラーが置かれている状況は様々で、自分の置かれている状況を客観視できず、そもそもヤングケアラーという理解や自覚がないことも多いです。

家庭内ということで踏み込まれたくない、知られたくないという気持ちもあります。

上記のヤングケアラーをよく理解するためのヒントには、それらの特徴が書かれています。

まずは正しい理解を心掛けましょう。

3.連携した支援の必要性を理解する

出典:多機関・多職種連携によるヤングケアラー支援マニュアル~ケアを担う子供を地域で支えるために~

ヤングケアラーに係る問題は、家族が抱える様々な課題が関係し合い、複合化しやすいという特徴があります。様々な課題によって関係する行政や福祉事業所も変わります。

高齢者と精神疾患の大人がいる家庭なら、高齢者については介護保険の部署や介護保険サービスが関係し、精神疾患については障害福祉の部署や障害福祉サービスが関係します。

しかしそれらが関わるのは同じ家庭にいる人ということになります。

「同じ家庭にいる人を支援する立場同士だから連携をする」これは当たり前のことですよね。

制度の中だけで言えば支援対象は個人かもしれませんが、支援対象者が過ごす家庭全体を支援対象として見ることが大切です。

さらに、関係機関が連携することで今まで出来なかったことが出来るようになる、もしくはそれぞれが単体で抱えていた課題をみんなで考えられるというメリットもあります。

しょーなり
しょーなり

連携の必要性を理解して地域でヤングケアラーを支えましょう

上記の連携支援十か条は連携のために抑えておくべきポイントが書かれています。連携するためのヒントにしていただければと思います。

4.連携して行う支援のポイント

出典:多機関・多職種連携によるヤングケアラー支援マニュアル~ケアを担う子供を地域で支えるために~

ヤングケアラーは決してどこか遠い場所で起こっている課題ではなく、身近にある課題です。

マニュアルにはヤングケアラー支援の一般的なフローが示されています。(それぞれの細かいステップについてはマニュアルをご覧ください。)

こういったフローを参考に、自分の身近にヤングケアラーがいた場合どう動けばいいかをイメージしていただければと思います。

いざヤングケアラーを発見した際に、フローがあるからと言っていきなり連携が出来るわけではありません。

連携をするための体制を作っていくことが重要です。

そのためにも身近な課題であることを認識し、関係機関と事前に課題を共有し、連携できるネットワークを作っていきましょう。

5.ヤングケアラーとその家族を支える関係機関

出典:多機関・多職種連携によるヤングケアラー支援マニュアル~ケアを担う子供を地域で支えるために~

ヤングケアラーの課題は多岐にわたっているため、必然的に関係機関は多くなります。

しかし、同じ分野(教育・児童福祉・介護保険等)であれば連携先や連携方法もイメージできると思いますが、日ごろやり取りがない分野となるとわからないことも多いと思います。

上記はマニュアルに記載されている関係機関の図です。

他分野だと「聞いたことがない・・・」もしくは「聞いたことはあるけど、よく知らない」といった程度の理解しかない関係機関もあるのではないでしょうか。

実際にヤングケアラーの支援ではそういった関係機関と一緒に家庭のことを考えることが必要になります。

支援のポイントのところでもお伝えしましたが、連携をするためにはそのための基盤づくりが大切です。

家庭を支える関係機関を知ることは基盤づくりの第一歩です。視野を広げて他分野についても理解を深めていきましょう。

6.まとめ

マニュアルについてポイントを絞って解説させていただきました。

この記事で解説できたのはマニュアルのほんの一部です。興味を持った方は是非マニュアルをご覧ください。

他機関連携によるヤングケアラーへの支援の在り方に関する調査研究報告書/デトロイト トーマツ グループ

ヤングケアラーの社会的な認知はまだまだで、当事者も関係機関も知らないことも多いです。

ヤングケアラーの支援のスタートはヤングケアラーに気づくことです。

気づくためにはヤングケアラーについて理解して、身近にいると認識をして、日々の業務の中で「ヤングケアラーがいるかもしれない」という意識を持つことが重要です。

あなたの気付きで

子どもや家庭の負担が少しでも軽くなるかもしれません。

子どもの気持ちが少し楽になるかもしれません。

「誰が」ではなく「みんな」で、子どもを見守っていきましょう。

子ども家庭局が実施した「ヤングケアラーの支援に向けた福祉・介護・医療・教育の連携プロジェクトチーム」で取り組みの方向性が検討されています。こちら↓もぜひご覧ください。

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