「PDCAサイクル」
聞いたことがある方も多いと思いますが、実際に支援の現場で活かせているでしょうか?
より良い支援を提供するためにはPDCAサイクルを回して業務を改善していくことが必要です。
PDCAサイクルは事業運営とか難しいことだけではなく、事業所の細かい業務にも使える方法です。
個別支援計画も計画作成からモニタリングとPDCAサイクルを回すように考えられていますよね。
毎日たくさん仕事があるのにPDCAサイクルなんて考えている暇なんてないよ
忙しい業務の中でも、PDCAサイクルを活用することが出来る方法をご紹介します
この結論について以下で詳しく説明していきます。
この記事の内容を理解することで、事業所でPDCAサイクルをグルングルン回しちゃいましょう。
1.なぜPDCAサイクルが必要なのか?
PDCAサイクルが必要だと言われても、なんで?と思う方もいらっしゃるかもしれません。
必要な理由を一言で言うと「業務の改善が目に見える形で進むから」です。
PDCAサイクルがないと、業務の改善は個人に頼りがちになります。
計画を立てなきゃいけないけど、どうしたらいいかな。Aさん、前回担当だったけどどうだった?
うーん、確か〇〇でしたね。(毎日色々なことがあるからあんまり覚えてないな・・・)
とりあえず今回は△△でやってみるか。
適切な評価や改善もされないまま、なんとなく業務が進んでいきます。
担当したスタッフがいないとさらに大変です。前回やったことは無かったかのように、0から考えていくことにもなりかねません。
毎日色々な業務があって忙しいからこそ、PDCAサイクルが必要です。
PDCAサイクルを回すことで今の立ち位置を明確にして、進むべき方向性が気まぐれでブレることなく進んでいくことが出来るのです。
2.PDCAサイクルとは
PDCAサイクルは「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(評価)「Action(改善)」の頭文字を取ったもので、この4段階のステップを順番に踏んで行くことです。
さらに、「Action(改善)」から「Plan(計画)」に戻ることで、サイクル(輪)となります。
そのサイクルを何度も回すことで業務が改善、効率化していくということです。
4つの段階を一つずつ見ていきましょう。それぞれの段階でPOINTも抑えてご説明します。
「 Plan(計画)」
まず最初の段階はPlan(計画)です。
Planでやることは計画を設定することです。
「目的」「目標」「いつ」「どこで」「誰に対して」「何を」「どのように」といった要素を盛り込みながら作成しましょう。
POINTは、できるだけ具体的な計画を作ることです。
具体的な計画が必要な理由は、実行しやすくなること、評価しやすくなることの2つです。
イベントを開催するという計画の場合、「沢山の人に来ていただく」という計画より「近隣住人の方も含め、200名以上に来ていただく」の方がわかりやすく、やるべきことも考えやすいですよね。
「 Do(実行)」
計画したらDo(実行)です。
Plan(計画)を元に行動しますが、もちろんすべてが計画通りに進むことはありません。
計画通りに行かないこともたくさんありますが、ここでのPOINTは実行してみてどうだったのかを記録しておくことです。
評価をするために、「計画と違ったところ」「想定外の動き」などメモでもなんでも構いませんので残しておくようにしましょう。
その記録が、改善に向かう大切な要素になります。
「 Check(評価)」
実行した後はCheck(評価)しましょう。
評価と言っても出来たか、出来なかったかということだけではありません。
出来たことも計画通りに出来たのか、臨機に対応して出来たのかによっても違いますし、
出来なかったことも「なぜ出来なかったのか」を考えることが大切です。
ここでのPOINTは「出来た点、出来なかった点それぞれの要素」を明らかにすることです。
実行は終わりましたが、サイクルはまだまだ続きます。
終わってしまうと別なことに気持ちが向いてしまいがちですが、次に繋げるためにそれぞれの要素を参加したみんなで洗い出しましょう。
「 Action(改善)」
最後はAction(改善)です。
ここでは評価で明らかになった要素を踏まえて、次の計画に活かすべく修正を検討します。
ここでのPOINTは、出来なかった点だけに目を向けるのではなく出来た点もしっかりと次に繋げて行くことです。
修正というと、出来なかった点に目が向きがちです。
もちろん出来なかったことを改善していくことは必要ですが、出来たことを次もしっかりと出来るように、もしくは次はもっと質を高めてできるように考えていくことも大切です。
3.PDCAサイクルを活用する方法
実際に現場でPDCAサイクルを活用するといっても意識をするだけでは、たくさんある業務に追われ忘れてしまうでしょう。
本気でPDCAサイクルを使って業務を改善していこうと思うなら、PDCAサイクルの段階をふまないと業務が進まないようにしなければなりません。
事業所で作る行事計画を例に考えてみましょう。
上記のようにbeforeではPlan(計画)しか盛り込まれていませんが、
afterでは
Action(前回からの改善点を確認)
↓
Plan(計画を立てる)
↓
Do(計画を実行)
↓
Check(実行した結果を会議で振り返る)
↓
Action(次回に向けた改善点を明記)
上から順番に様式に記入していけば自然とPDCAサイクルが回るようになります。
この様式はあくまで例ですが、継続的にPDCAサイクルを回すためにはPDCAサイクルを回さないと業務が進まない仕組みを作ることが必要となります。
4.まとめ
現場におけるPDCAサイクルの活用について説明させていただきました。
福祉の現場は様々な業務があり、日々の業務に追われがちになってしまいます。
しかし、忙しいからこそ業務の仕方や質について考えていかなければ改善されていきません。
PDCAサイクルを活用して、効率的に業務を改善していきましょう。