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どうやる?障害がある方の意思決定支援 枠組み・流れなどガイドライン内容をわかりやすく解説

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コンセプト
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平成29年3月31日に示された「障害福祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドライン」(以下 意思決定支援ガイドライン)

意思決定支援の定義など、ガイドラインの総論ついての説明は↓こちらで行いましたが、

意思決定支援ガイドラインには各論として意思決定支援の枠組みや流れなども記載されています。

この記事では、意思決定支援ガイドライン内の枠組みや流れについてわかりやすく解説させていただきます。

意思決定支援を事業所で取り組めるよう、理解を深めていきましょう。

1.意思決定支援の枠組み 4つの要素

①意思決定支援責任者の配置

意思決定支援を進めるため、意思決定支援責任者の配置が望ましいとなっています。

意思決定支援責任者の役割としては意思決定支援計画作成の中心的立場や意思決定支援会議の企画・運営を行い、意思決定支援の枠組みを作ることが求められます。

具体的な動き

  • 本人の意思の確認、推定
  • 本人の最善の利益の検討の手順や方法について計画
  • 意思決定支援に必要となる情報や記録の収集
  • 意思決定支援会議参加者の構成
  • 意思を表出しやすい日時や場所の設定
  • コミュニケーション手段の工夫(絵カード等)
  • アセスメント(生活史などの本人情報、人的・物理的環境等)

実際の支援に直結する動きとなっていますので、相談支援専門員やサービス等管理責任者と役割が重複するところも多いです。

そのため、相談支援専門員やサービス管理責任者等が意思決定支援責任者を兼務として担うことが考えられます。

②意思決定支援会議の開催

意思決定支援会議は、本人の意思を確認したり、持ち寄った情報から意志及び選考を推定したり、最善の利益を検討する場です。

参加者の例として

  • 家族
  • 成年後見人
  • 相談支援専門員
  • その他関係者

参加者は事業所職員だけでなく、必要に応じて多くの関係者の参加を得ることが望ましいです。

何回も会議を開催することは負担でもありますので、サービス担当者会議や個別支援会議と一体的な実施が考えられます。

③意思決定が反映されたサービス等利用計画や個別支援計画(意思決定支援計画)の作成とサービス提供

意思決定支援会議等で確認された本人の医師や最善の利益と判断された内容を、しっかりと個別支援計画に反映させます。

また、意思決定する上で、選択肢を増やすために体験等の機会は重要です。

想像することが難しかったり、諦めてしまっていたりすることもあるため、体験などの経験を積むことも意思決定支援として取り入れていきましょう。

④モニタリングと評価及び見直し

計画を立て、支援を提供して終わりではなく、その評価と振り返りが重要です。

しょーなり
しょーなり

おなじみのPDCAサイクルですね

計画通りに支援を提供した上で、

本人の様子や生活に変化があったか

本人の生活の満足度が高まったか

といったような視点で評価を行います。

Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Act(改善)の流れを繰り返すことで、より本人の意思に基づいた支援に近づいていきます。

2.意志疎通のための合理的配慮

意思決定支援を行うために、意思疎通における合理的配慮が大切です。

必要な情報の理解

情報の比較

決定後に起こりうることの想定

これらを本人が理解できるよう丁寧な合理的配慮が求められます。

3.記録は意思決定支援の根拠になる

自分の意見を表出することが難しい方の意思決定支援を進めるためには、記録を含めた情報が重要な要素となります。

アセスメントしての生活環境や生活史、家族関係等はもちろんですが、日頃の表情・感情・行動等の記録を本人の意思を読み取る根拠とすることが出来ます。

客観的な記録が本人の意思決定を支援するうえで重要な参考資料となります。

しょーなり
しょーなり

言葉の表出が難しい方でも、日頃の行動や表情には必ず本人の意思が現れます。

記録を積み重ねて、本人の意思を推定する根拠を集めましょう。

4.職員の知識・技術の向上

本人の意思は提供するサービスの方向性を決定するうえで欠かせないものであり、意思の表出が難しい方には意思決定支援が必要です。

なぜ意思決定支援が重要なのか?

意思を表出するためにどういった配慮が必要か?

記録の重要性

これらを意思決定支援責任者だけでなく、支援を行う職員が理解しなければ意思決定支援は進みません。

研修を開催するなど、職員の理解の促進と技術の向上が大切です。

5.関係者、関係機関との連携

意思決定支援は事業所のみでなく、関係者等と連携して進めることが重要です。

なぜなら

事業所と本人という限られた関係性だけでは見えないこともある

多角的な視点から本人の意思を推測出来る

意思決定された後の支援の協力者が増える

これらの要素が考えられるからです。

本人を中心に多くの関係機関と連携して支援することが大切であることを理解しましょう。

6.本人と家族等への説明

意思決定支援の流れを図にすると以下の通りです。

出典:障害福祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドライン

図の方がイメージしやすいかと思います。

PDCAサイクルをしっかりと回していくことが大切です。

まとめ

意思決定支援ガイドラインにある枠組みや流れなどを解説しました。

役割と流れを明確にして、一つ一つ丁寧に取り組んでいくことが必要となります。

ガイドラインにはこの他にも、意思決定支援の具体例やアセスメント、個別支援計画の例なども掲載されています。

障害がある方の想いに沿った支援を行うために、しっかりと意思決定支援を理解し、丁寧な支援の提供を心掛けていきましょう。

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