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【傾聴】サビ管・児発管に必須なスキルをわかりやすく解説

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支援のスタートは、本人や保護者を知ること。

福祉事業所において、支援をするためには支援計画を立てる必要がありますが、計画を立てるために必要なことはアセスメントです。

話しを聞きながら「こうしたい」というニーズを理解しなければ、適切な支援の提供にはつながりません。

しかし、「話を聞く」と言ってもやみくもに長い時間をかけて聞いたからと言って、信頼感を高めて相手の想いを受け止められるとは限りません。

計画を立てる立場であるサービス管理責任者(以下 サビ管)そして児童発達支援管理責任者(以下 児発管)が傾聴スキルを身に着けることで、相手との信頼関係をつくる手助けとなります。

また、支援のためのチーム作りを行わなければならないサビ管・児発管にとっては一緒に働くスタッフとの話し合いにも有効的です。

傾聴を理解し、業務の質の向上に繋げましょう。

ニーズについてはこちら↓で解説しています。合わせてご覧ください。

「傾聴」を調べてみると以下のように記載されていました。

傾聴 
耳を傾けて、熱心に聞くこと
デジタル大辞泉

表現としては端的過ぎて、なんとなくしかわからないですね。

「傾聴」を簡単に言うと、相手を受け入れて理解するためのコミュニケーション方法です。

文字通り耳だけでなく目や心も相手にしっかりと傾けて相手の話を聞くということですね。

傾聴することで得られる効果は大きく2つあります。

①信頼関係を築ける

傾聴は相手を1人の人間として尊重し、その思いを受け止め、理解しようとする行為です。

傾聴の姿勢で聞くことで、相手は自分を受け入れてくれ、理解しようとしてくれている安心感、大切にしてもらえたという嬉しい気持ちを感じるでしょう。

それらの想いはお互いの信頼関係構築に繋がります。

②相談者の自己理解につながる

ただ話を聞くだけでなく、次で紹介する傾聴スキルを使用して話を聞くことで、話の内容がだんだんと整理されていきます。

最初は感情が先に立って話していた内容も、話を整理することで「自分はこんな風に感じていたんだ」「本当はこうしたかったんだ」というような自分自身の新たな気付きが生まれることも少なくありません。

相談者自身の気付きが自己理解につながり、新たな視点や意思決定などにつながります。

次に、傾聴するうえで必要なスキルや方法についていくつかをご紹介します。

まず求められるのは話しやすい環境と受容的な態度です。

環境面を考えると

▶人がたくさんいて話し声が聞きにくい

▶他の誰に話を聞かれているかわからない

▶目の前のドアから、人の出入りが多い

そういった環境で、話に集中してもらえるでしょうか?

落ち着いて話をしてもらえるような環境づくりが大切です。

また、話を聞く側の態度も重要です。

最初にお伝えした通り、傾聴とは相手を受け入れて理解するための方法です。

つまり、「相手を受け入れて、良い関係を築きたい」「相手を理解したい」という気持ちが態度に現れていなければいけません。

例えば

  • 笑顔など、柔らかい表情で接する
  • ふんぞり返ったり腕組みなどせずに、やや前のめりで話を聞く
  • 視線を合わせる

など、相手が「自分のことを受け入れようとしてくれている」と感じられる態度を取ることが必要です。

相談者は話をしていると「本当に自分の話を聞いてくれているのか?」と不安になることがあります。

「うなずき」や「あいづち」は、相手に「自分の話をしっかりと聞いてくれている」と感じてもらうために有効です。

うなずき~相手の言葉に反応してうなずく

あいづち~相手の言葉の合間に「はい」「えぇ」「そうなんですね」といった反応を入れる

どちらも、「形だけ」やることが効果的なわけではありません。

相手の話をしっかりと聞いていることが伝わるよう、話の内容によってトーンを変えるなど、話に合わせた反応をすることが大切です。

オウム返しをすることで、話をしている側が「自分の話を聞いて、理解しようとしてくれている」と感じる効果があります。

例えば

Aさん
Aさん

こどもが発達障害と診断を受けて、子育てが不安で不安で・・・

しょーなり
しょーなり

お子さんが発達障害の診断を受けて、子育てが不安なんですね。

話の合間に、このように繰り返します。

的確にオウム返しをするためにはしっかりと相手の話を聞く必要があります。

大切なことは、言葉を繰り返すということだけでなく相手の感情も言葉に乗せて繰り返すことです。

相手が不安だと感じているなら、「不安なんですね」という言葉に不安という気持ちを乗せて繰り返してください。

話しやすい環境で受容的な態度で接することで相手が自分からいろいろと話をしてくれることもありますが、話が整理されていないことも多かったり、逆に自分からはあまり話さない方もいらっしゃいます。

話し合いに慣れるための簡単な質問や、相手の考えを深められるような質問などいろいろあります。

クローズドクエスチョン~YES・NO等、答えが限定されている質問

            例 「〇〇と言われた時、悲しかったですか?」

オープンクエスチョン~相手が自由に回答できる質問

           例 「〇〇と言われた時、どのような気持ちになりましたか?」

それぞれの質問にはメリットもデメリットもあります。

また、聞きたい事がたくさんあるからと言って質問ばかりしていては、尋問のように感じてしまうかもしれません。

自分の想いを言葉にするには時間がかかります。沈黙を恐れず、じっくりと時間を使いながら相手のペースで言葉が出るのを待つことも重要です。

相手の状態を見ながら、どのような質問がいいかを考えることが大切です。

要約は話が進んできたときに、話を整理したり内容を確認する為に有効です。

一通り話を聞いて

しょーなり
しょーなり

これまでの話を聞いてAさんは、お子さんが発達障害と診断されたことで子育てに不安を感じているが、ご家族の理解もなかなか得られていない現状で、障害福祉サービスを利用すべきかどうか迷っていらっしゃるということで合っていますか?

という感じで話をまとめて内容を確認しましょう。

しっかり話を聞いているつもりでも、相手の意図を受け止められているかは確認が必要です。

また話している側もあふれる想いを話している中で、要点がぼやけてしまうことも多々あるため、話し手が自分の伝えたい事を再確認する上でも重要です。

これまで傾聴の効果やスキルについてご紹介してきましたが、傾聴に最も大切なことは

「相手を受け入れて理解したい」という想いです。

そういった思いを持たずに、小手先だけのスキルを活用することで逆に信頼を失ってしまうことも考えられます。

傾聴はあくまでも信頼関係を築くための手法の1つであることを理解し、根本的な想いを忘れないで欲しいと思います。

サビ管・児発管に求められる「傾聴」についてご紹介しました。

支援の方向性を考える上で信頼関係を築き、想いを話していただくことは非常に重要です。

また事業所内のチーム作りにおいてもとても有効です。

傾聴を理解した上でスキルを活用し、信頼関係の構築に繋げましょう。

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