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適切な支援のためにサビ管・児発管が理解すべき 「エンパワメント」について解説

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コンセプト
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スタッフAさん
スタッフAさん

エンパワメントて何?

スタッフBさん
スタッフBさん

聞いたことはあるけど・・・

そんな方に向けてこの記事では、サビ管・児発管が理解しておきたいエンパワメントについてわかりやすく解説していきます。

毎年出されている都道府県・市町村における障害者虐待事例への対応状況等調査結果の中で、市区町村党職員が判断した虐待の発生要因という項目があります。

これは虐待発生後の対応を行った市区町村の職員が、どういった要因で虐待が起こったのかを判断したものです。

発生要因としていくつかありますが、高位の要因に「倫理観や理念の欠如」があります。

エンパワメントは支援をする上で重要な理念であり、事業所の支援を統括するサビ管や児発管には欠かせないものです。

理解を深めて、適切な支援につなげていきましょう。

都道府県・市町村における障害者虐待事例への対応状況等調査結果についてはこちら↓で詳しく解説しています。

この記事で伝えたい事

エンパワメントは本人の持っている力を信じて、その力を活かすこと。

支援者は自転車の補助輪の立場であることを理解して、本人の力を活かす支援が必要。

1.エンパワメントとは

エンパワメントはその重要性が理解され、それに伴い多くの方が様々な視点から検討しています。

そのため、エンパワメントについて内容が統一されているとは言いにくい状況です。

身体障害者ケアガイドライン~地域生活を支援するために~(平成14年4月 厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部企画課)の関連用語説明では下記のように記載されています。

エンパワメントは、アメリカにおける公民権運動との関わりの中で、社会福祉の分野で取り入れられた理念です。社会的に不利な状況に置かれた人々の自己実現を目指しており、その人の有するハンディキャップやマイナス面に着目して援助をするのではなく、長所、力、強さに着目して援助することです。このような援助方法により、サービス利用者が自分の能力や長所に気づき、自分に自信がもてるようになり、ニーズを満たすために主体的に取り組めるようになることを目指します。エンパワメントの理念においては、援助者はサービス利用者と同等の立場に立つパートナーということになります。

引用:身体障害者ケアガイドライン~地域生活を支援するために~(平成14年4月 厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部企画課

この文章だけでは理解しにくいと思いますので、より深くエンパワメントを理解するために3つのポイントについて詳しく説明します。

point1 社会的に不利な状況

障害がある方は社会的に少数派の立場で、障害を持たない健常者と言われる多数派のための社会では生活上困難な場面があることも多いです。

しかしそれは障害がある方に能力がないから生活が困難ということではありません

エンパワメントの根底にあるのは、長所や強みは本人が本来もっているもので、それが社会的制約によって発揮されていなかったということです。

障害がある方が能力を発揮できるようにするためには、あらゆる社会資源を再検討し、条件整備を行なっていく必要があります。

障害と社会の在り方についてはこちら↓で解説していますのでご覧ください。

point2 強みに着目

誰にでも弱いところ(苦手、出来ないこと)なところがあるように、誰にでも強み(得意、出来ること)があります。

大切なことは強みや弱みは「人と比べて」ということではないということです。

本人の中にある強みと弱みを見つけることが必要です。

強みを見つけるためにはアセスメントが欠かせません。

フォーマルアセスメント(発達検査等)とインフォーマルアセスメント(日頃の様子を見て取れるアセスメント)を使いながら、本人の強みを理解しましょう。

また、本人自身も自分の強みを理解していないことも多いです。

強みを見つけたら、本人に繰り返し伝えることで前に進む原動力になるでしょう。

point3 支援者は自転車の補助輪

支援者はパートナーであるということをイメージしやすくすると、「支援者は自転車の補助輪」と表現できるかと思います。

補助輪は自転車が倒れて怪我をするのを防いでくれます。

しかし補助輪を付けたからと言って、自転車が前に進むわけではありません。

自転車を漕ぐ(ペダルを踏む)のは本人やご家族です。

そして本人やご家族には自転車を漕ぐ力があるということを信じてサポートすることが大切です。

自分の力で自転車を漕ぐことで、本人やご家族は「自分の力で乗り越えた」という実感を感じることができ、それが自信につながります。

2.エンパワメントに必要なこと

エンパワメントに必要なこと

それは本人やご家族と支援者の信頼関係です。

自転車の補助輪がグラグラで今にも外れそうな自転車には安心して乗れないですよね?

本人やご家族が未来に不安を感じながらも前に進むためには、寄り添うパートナーとの信頼関係が欠かせません。

信頼関係を築くためには本人やご家族が何に不安を感じて、どうしたいのかという想いを受け止めることが大切です。

信頼関係は一朝一夕に築くことはできません。

根気強く相手の思いに耳を傾け、パートナーとして一緒に前に進んでいきたい思いを伝えましょう。

3.まとめ

支援をする上で大切なエンパワメントについて解説させていただきました。

支援をしていると、何か手助けをしなければいけないと考えてしまいがちです。

しかしその手助けは、本人が望んでいるものでしょうか?本人が出来ないことでしょうか?

自分たちの支援をもう一度見つめなおしてみると違った気づきがあるかもしれません。

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