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【サビ管、児発管必見!】本人主体の支援のために「パターナリズム」について理解しよう

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コンセプト
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「利用者のために」

熱い思いを持って行う支援が、いつの間にか利用者の想いから遠ざかってしまっている。

そうなってしまうことはありませんか?

いつの間にかパターナリズムに陥ってしまっているのかもしれません。

利用者の想いに寄り添った支援を行うために、パターナリズムについて理解し、自分たちの支援を振り返りましょう。

1.パターナリズムとは

パターナリズム【paternalism】
相手の利益のためには、本人の意向にかかわりなく、生活や行動に干渉し制限を加えるべきであるとする考え方。親と子、上司と部下、医者と患者との関係などに見られる。
引用:広辞苑無料検索‐Sora

パターナリズムについて調べると、上記のように説明されています。

父権主義とも言われますが、例えると

こども
こども

将来はeスポーツのプロになりたいから、ゲームを買ってたくさん練習するんだ

父

(プロになれるかどうかわからない・・・そんな不安定な将来はこどものためにならない・・・)

そんなことをやっていないで、今は大切な時期なんだから勉強しなさい。ゲームは預かります。

しょーなり
しょーなり

といったように父親がこどものためと考えて、子どもがやりたいと言っていることを制限するといったことを指します。

2.障害福祉の現場でも見られるパターナリズム

パターナリズムは、基本的に立場が強い側が立場が弱い側に対して、「こうした方がいい」と強制的に干渉することです。

この考え方は障害福祉の現場でも当てはまるのではないでしょうか?

福祉サービスは利用される方と事業所との契約によって提供されるものであり、双方の立場は基本的に対等です。

しかし社会的に生活のしにくさを抱えている障がいがある方と支援者との関係性は、いつのまにか支援者が主導的になってしまうことも珍しいことではありません。

特に注意が必要なのは、支援する対象を貶めてやろうという不適切な気持ちから生まれるものではなく、「相手の為」「良かれと思って」と利用者に対して強い想いを持っている支援者が陥りやすい面です。

支援者が心から相手の利益を考えて、「こうした方がいい」と思って干渉する。

しかしその行動が、利用者の想いにそぐわないものであるということが見えなくなってしまう。

そういったことが福祉の現場で起こる可能性があります。

3.パターナリズムに陥らないための3つのポイント

障害福祉の現場でパターナリズムに陥らないためにどうしたらよいかを考えてみましょう。

a)パターナリズムについての理解

パターナリズムという考え方があるということ、そして「自分が相手の為と思っても、相手がそれを望まない場合もあるよね」という考えを持っておくことが大切です。

パターナリズムは利用者と支援者という関係性の中で生じる可能性があるものです。

そんなことはあるはず無いと目をそらさず、自分たちが提供する支援でも起こりうることを自覚しましょう。

b)意思決定支援の徹底

提供している支援が利用者の希望に沿っているかどうかを確認するためには、利用者の意見を聞くしかありません。

そのために本人の意思を確認する機会をしっかりと持つことが大切です。

言葉を発しない方でも、重度の障害がある方でも必ず自分の意思を持っています。

利用者が自分で選択できるように支援することが基本です。

意思決定支援について理解し、取り組みましょう。

意思決定支援については↓こちらで解説しています。是非ご覧ください。

c)チームで支援方法を決定

何度もお伝えしているようにパターナリズムは「良かれと思って」相手の行動に干渉する考え方です。

つまり、「相手にとって、こうした方がいい」という自分の考えが根本となります。

そして個人の考えは個人がもつ価値観に大きく左右されます。育ってきた中で作られてきた価値観は容易に変わるものではありません。

そこで、個人の価値観に寄った支援にならないために大切なのはチーム支援です。

いろいろな価値観をもつスタッフが、アセスメント等支援の根拠となるものを基に適切な支援について話し合い、支援方針を決定するという過程がパターナリズムに陥らない為の方法です。

4.人生は本人のためのもの

当たり前の事ですが、どこまで行っても人生は本人のものです。

他者が本人の人生を決めていいわけではありません。

支援者が良かれと思って行う干渉の結果、お金に不自由しない生活や、他者から称賛される立場になったとしても、その結果をどう感じるかは本人次第です。

他者から見てどれだけ良い結果になったとしても、その結果を本人が望んでなければ意味がありません。

支援者は本人の想いに寄り添ってこそ支援であることを忘れずにいることが大切だと思います。

まとめ

パターナリズムは立場が強い側が立場が弱い立場に対して、「こうした方がいい」と強制的に干渉することです。

パターナリズムをすべて否定するという事ではありません。

しかし障害福祉の現場においてパターナリズムは、本人が望む支援とかけ離れてしまう可能性があることを理解することは大切です。

適切な支援に近づくためにはアセスメントで本人の理解を深め、本人の意思を確認し、チームで支援を検討して実施する、その繰り返ししかありません。

支援者が陥りやすい考えであるパターナリズムへの理解を深め、自分たちの支援を振り返りましょう。

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